特に、公定価格が給料決定に影響を及ぼす介護職員、看護師、保育士等の方々については10年で地域の実情を勘案しつつ給料を2倍にするとともに、地域手当の見直しを行います。処遇改善加算等は対象者に直接給付します。現在対象とされていない介護従事者については対象にします。
給料・年金が上がる経済を実現
「給料が上がる経済」を実現し、国民の懐を温めます。
「令和の所得倍増計画」
(1)「消費」の拡大
家計の可処分所得を増やし、消費を拡大させることで経済の好循環を生み出します。
❶介護職員、看護師、保育士等の給料倍増
公定価格で決まる介護・保育・医療従事者の給与を、地域の実情に合わせて10年で倍増させます。
❷初任給倍増
初任給を大幅に引き上げ、若者が経済的ゆとりを持って結婚や子育てを選択できる環境を整えます。
初任給を大幅に上げて「初任給倍増」を早期に実現し、若い世代に所得増加で経済的ゆとりを生み出し、経済的に婚姻できない状況を改善するとともに、非婚、未婚、ひとり親を選択した場合でも、子育てを応援できる環境を整えることで少子化対策にもつなげます。
❸所得税減税
基礎控除等を178万円に引き上げ、通勤手当の非課税枠拡大などで「ブラケット・クリープ」による実質増税を防ぎ、手取りを増やします。
所得税を課す最低金額の引き上げ等を行い、賃金上昇に伴う名目所得の増加によってより高い所得税率が適用され、賃金上昇率以上に所得税の負担が増える「ブラケット・クリープ」に対応します。具体的には1995年からの最低賃金の上昇率1.73倍に基づき、基礎控除等の所得要件を撤廃するとともに178万円に引き上げます。物価上昇を踏まえ、通勤手当の所得税非課税枠を引き上げ、社会保険料の算定基礎から除外します。また、単身赴任手当については非課税にします。
❹消費税減税等
実質賃金が安定して上昇するまで消費税を5%に減税し、インボイス制度を廃止します。現役世代の社会保険料負担も軽減します。
現役世代の社会保険料を負担軽減(年齢ではなく負担能力に応じた原則2割の窓口負担、公費負担増、保険診療と自由診療範囲の見直し、第3号被保険者制度見直し、年金保険料納付期間延長等)します。物価が上がり景気が低迷するスタグフレーションに陥らないため、賃金上昇率が物価+2%に安定して達するまでの間、増税や社会保険料アップ、給付削減等による家計負担増は行わず、消費税減税(10%→5%)を行います。
中小事業者、個人事業主及びフリーランス事業者の負担等を踏まえ、インボイス制度は廃止します。
❺若者減税
30歳までの若者の所得税・住民税を減免し、結婚・出産を希望する世代の経済的負担を軽減します。
若者減税(所得税・住民税を減免)を導入し、働く若者をサポートします。2024年の日本の出生数は過去最少となりました。これは、前年比5.0%減であり、9年連続で過去最少を記録しています。結婚後に出産という意識がある我が国において、結婚、出産を後押しするため、初婚年齢が男性31.1歳、女性が29.7歳であることに鑑み、30歳までの経済的負担を軽減するための減税を行います。
❻ガソリン減税等
トリガー条項凍結解除でガソリン価格を下げ、電気代・ガス代の値下げも実施します。再エネ賦課金の徴収停止も検討します。
ガソリン暫定税率の廃止によりガソリン・軽油価格を値下げします。また、クリーンエネルギー自動車購入促進補助金を補強します。
特別高圧を含む電気代・LPガス料金等の物価高騰対策を継続する等、エネルギー関連補助金等を拡充して灯油や重油、航空機燃料、LPガス等の価格対策を進めます。電気代の高騰が続く中で、家計負担を軽減するため、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」の徴収を一定期間停止あるいはキャップ制を導入することで電気代の負担増加を抑制します。また、省エネ家電購入支援、省エネ住宅購入・ZEH化支援※、断熱リフォーム支援等、省エネ住宅支援策を拡充します。
※ZEH・・・netZeroEnergyHouseの略、消費エネルギー量を実質的にゼロ以下にする家
地方創生臨時交付金により、夏季の水道料金を減免します。
❼「命の口座(仮称)」創設
マイナンバーと紐づいた「命の口座」を創設し、災害時や緊急時に給付金を迅速に振り込むプッシュ型支援を実現します。
給付(負の所得税)と所得税の還付を組み合わせた新制度「給付付き税額控除」を導入し、尊厳ある生活を支える基礎的所得を保障します。マイナンバーと全銀行口座のひも付け等、所得と資産を月次単位で把握できる政策インフラを整えます。「命の口座」を登録し、災害や感染症まん延時等の際、必要な手当や給付金が申請不要で迅速かつ自動的に振り込まれる「プッシュ型支援」を実現します。
職業の違いによる税制の不公平の是正、確定申告の機会拡大の観点等から、給与所得控除等を見直しつつ、サラリーマンの諸手当の非課税対象拡大を行うとともに、自動車の任意保険料等について特定支出控除の対象とすることを検討します。
❽賃上げ支援
最低賃金を全国一律1150円以上に引き上げます。中小企業の賃上げ原資を確保するための支援を強化します。
サラリーマンやフリーランスの方が貯金や長期投資で資産形成できる所得水準を実現します。最低賃金を引き上げ、「全国どこでも時給1150円以上」を早期に実現します。中小企業支援の強化で最低賃金の大幅な引き上げを実現します。
中小零細企業の賃上げの原資のために賃上げ引当金の制度の創設を行います。
❾政労使合意の締結
政府・労働組合・経済界の三者合意により、持続的な賃上げと適切な価格転嫁を推進します。
構造的な賃上げに加え、「生産性三原則の確認と周知強化」に向けた政労使合意の締結をめざします。「労働者側」は物価上昇分を含め、正当な賃上げ要求を行います。「使用者側」は賃上げ等を実現し、適正に価格に転嫁します。「政府側」は所得の継続的な上昇に向けて適切な政策を行います。賃上げ幅の開示を義務付けるとともに、都道府県政労使会議を継続的に開催します。
❿賃上げ減税の拡充
賃上げを行った企業の税額控除を拡充し、積極的な賃上げを後押しします。
税額控除額の引上げ等、賃上げ減税を拡充します。価格転嫁等の取引条件改善企業等に減税します。
⓫年末調整制度の見直し
事業者の事務負担軽減と納税者意識の向上のため、年末調整制度を見直し、全員確定申告制度の導入も検討します。
年末調整制度は事業者の事務負担が小さくありません。納税者の意識醸成のためにも、年末調整制度を見直し、全員確定申告制度導入も視野に検討を進めます。
(2)「投資」の拡大
【中小企業・非正規の賃上げ原資を確保する】
❶社会保険料負担軽減
中小企業が正規雇用を増やした場合、社会保険料の事業主負担を助成し、雇用の安定化を図ります。
中小・中堅企業に、新規正規雇用の増加に係る社会保険料事業主負担の半分相当を助成し、正規雇用を促進するとともに、低所得者等の社会保険料負担を軽減します。
❷消費税減税・インボイス廃止
(詳細は(1)の❹を参照)
❸ガソリン代・電気代・ガス代値下げ
(詳細は(1)の❻を参照)
❹賃上げ減税拡充
賃上げ企業への減税対象を法人税以外にも拡大し、赤字企業でも恩恵を受けられるようにします。事業承継や下請け保護も強化します。
賃金を上げた場合、法人税の減税だけでなく法人事業税、固定資産税や消費税の減税で支援します。中小企業の継続と発展を支えるため、人材確保や事業承継を支援するとともに、下請法の適用拡大等下請け保護制度を強化します。技術伝承の支援を行いながら、事業承継税制の恒久化及び納税免除措置の創設を行います。少額減価償却資産特例の上限額を引き上げます。また、民法の債権法を是正し、事業向け融資に関する第三者保証を禁止します。賃上げ幅の開示の義務付けを行います。都道府県政労使会議を継続的に開催します。
❺医療・介護・保育従事者等の賃上げ
(詳細は(1)の❶を参照)
【中小企業・非正規の賃上げを制度で支える】
❻農林水産分野の支援拡充
農業者への直接支払制度(日本版ベーシックインカム)を導入し、食料安全保障を強化します。
農林水産分野の適正取引を推進し、農業者に対する食料安全保障基礎支払を実施します。
❼適正な価格転嫁
コスト上昇分を価格に転嫁できるよう、取引環境を整備します。大企業による不当な買いたたきを防ぎます。
不公正な取引慣行を改善します。公正取引委員会の「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」の産業界への周知・浸透、厳格な履行、悪質事例・好事例の公表を行います。運送業に係る「標準的な運賃」を確保した荷主への税優遇を行います。商品やサービスの価値に見合った価格で購入する経済活動への転換をめざし、賃金や原材料・エネルギーコストの上昇分を価格転嫁につなげられる実効性ある取引環境の整備を行います。無形知財を適正に評価する仕組み(下請けの利益を吸い上げない、マージン取得に制限を設ける仕組み)の導入等により、大企業が資源価格高騰、人件費上昇の負担を中小企業に強いることがないようにします。人材選別が厳しすぎるために、高い有効求人倍率が雇用促進につながらない構造を是正します。
❽下請法、フリーランス新法及び独占禁止法の実効性強化
下請法の適用範囲を拡大し、違反への罰則を強化します。フリーランス新法に基づき、不当な取引慣行を是正します。
下請法の適用拡大(資本金3億円以下から1千万円超)を行います。下請法・独禁法の罰則、優越的地位濫用の課徴金強化、公正取引委員会等の取締強化、不適切事例公表・改善を行います。
適正な価格転嫁を支援するとともに下請Gメン、トラックGメンを増員し取引の実態把握を加速させます。運輸業や建設業の「2024年問題」や構造的課題の確実な解決に向け、改正物流関連2法や改正建設業法を着実に実行するとともに、下請業務委託の再々委託までの限定等多重下請け構造の是正、適正取引推進等商慣行の見直しを行います。
加えて、2024年に施行されたフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)に基づき、フリーランスや個人事業主を含む取引全体の公正性を確保します。フリーランス新法の趣旨を踏まえ、発注側による報酬の遅延・不払い、契約内容の不明確化、ハラスメント等の不当な取引慣行の是正を徹底し、下請法と同様に公正取引委員会等による監視・指導体制を強化します。
❾人手不足対策・育成支援
資格取得やリカレント教育への支援を拡充し、社会人のスキルアップとキャリア形成を後押しします。
資格取得等(大型一種、二種免許等)につながる教育訓練給付の更なる拡充、企業内の人材育成を図る若手・中堅の教育プログラム作成、社会人が仕事と学びを繰り返しながらキャリアを形成するリカレント教育、リスキリング等への支援を行います。
❿税・社会保障の「年収の壁」対策
「年収の壁」を解消するため、第3号被保険者制度や配偶者控除の見直しなど、働き方に中立な制度へ改革します。
「年収の壁」の解消に向け、本質的な課題(働き方に中立的な社会保障制度への転換を踏まえた第3号被保険者制度の見直し、配偶者控除の見直し、配偶者手当の見直し、家庭内ケア労働支援、性別役割分業の見直し等)への対策を行います。
年金が上がる経済
(1)給料が上がる経済
(詳細は1を参照)
(2)年金制度改革と経済財政推計を行う独立機関設置
独立機関による推計と新基礎年金制度
経済財政の将来推計を行う独立機関を設置し、客観的なデータに基づき、最低保障機能を強化した新しい年金制度を設計します。
世代間公平とともに最低保障機能を強化した新しい基礎年金制度への移行を検討し、現役世代、将来世代を支えます。持続可能で安心な年金制度を設計するためにも、経済財政の将来推計を客観的に行い、統計をチェックする「経済財政等将来推計委員会」を国会に設置します。モデル世帯前提の議論を止め、第3号被保険者や配偶者控除の見直しを進めます。また、個人単位を前提とした議論を行います。
推計を踏まえ、法人課税、金融課税、富裕層課税も含め、財政の持続可能性を高めます。
所得再分配機能回復の観点から、金融所得課税の強化を行います。高所得者層は金融資産から所得を得ている割合が多く、所得税負担率は1億円超から急激に下がっています。一般の家庭が少しでも余裕を実感できるようにする一方、富裕層には応分の負担を求め、そのお金を社会に還元します。NISA等の非課税制度の拡充により、家計の金融資産形成を応援します。
(3)低中所得者の老後の資産形成を支援する「個人年金積立金拠出制度」の特例検討
iDeCoへの公的助成
低中所得者がiDeCoに加入する場合、掛け金の同額を国が助成する制度を検討し、老後の資産形成を強力に支援します。
低中所得者は個人型確定拠出年金(iDeCo)により毎月掛金を拠出して老後の資産を形成することが難しい現状となっています。そこで、本人(上限月間1万円・年間12万円)が拠出すれば国が同額を拠出する、低中所得者の老後の資産形成を支援する制度を検討します。例えば、本人が毎月1万円拠出する場合、あわせて国が同額の1万円を拠出することで毎月2万円の拠出となります。運用年率3%の40年間運用で計算すると約1800万円の資産が形成されることになり、いわゆる老後2000万円問題にも対応できます。