文部科学委員会(2025/05/09)#1

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質疑者:日野 紗里亜

目次

3行要約

  1. 日野議員は公立義務教育学校教職員給与等特別措置法改正案に対し、持ち帰り業務を含む勤務実態調査の早急な実施と、授業時間数の上限設定、地域間格差是正のための財政措置を求めた。
  2. 安倍大臣は、調査の必要性を認めつつ学校現場の負担軽減を重視し、授業時間上限や地域格差への対応は各教育委員会の自主性を尊重した上で検討すると回答した。
  3. 質疑では、教員の精神的負担軽減と教育の質向上を両立させるため、勤務実態の可視化と政府の伴走支援体制整備が重要という点が再確認された。

1. 概要

本質疑では、教員の働き方改革における自治体間格差、事務教諭の配置、校長の資質、教員採用試験における女性の減少、スクールカウンセラー・ソーシャルワーカーの役割など、多岐にわたる問題点が議論された。

2. 主題・主張

日野議員は、教員の働き方改革における自治体間格差の是正、形骸化しない実効性のある法改正、教員が働き続けられる環境整備を強く訴えた。現状の法改正案では、教育委員会への業務改善計画策定の委ねるという方針であり、国の関与や財政的裏付けが不十分であると指摘。地域間格差や実効力の差が広がる懸念を示し、国が責任を持って財政措置を講じるべきだと主張した。

  • 教員の働き方改革における自治体間格差是正のための国の財政的支援の必要性
  • 教員採用試験における女性の減少傾向に対する危機感と制度改善の必要性
  • スクールカウンセラー・ソーシャルワーカーの常勤配置と専門性の活用

3. 重要な論点

  1. 教員の働き方改革における自治体間格差: 予算不足や業務効率化の仕組み検討の遅れにより、働き方改革が進まない自治体が存在する。進んでいる自治体は、予算確保だけでなく、明確なリーダーシップを発揮する教育長や学校長の存在、学校運営協議会の機能など、俗人的な努力や地域の協力に依存している現状を指摘。国が財政措置を講じ、地域間格差を是正する必要性を訴えた。
  2. スクールカウンセラー・ソーシャルワーカーの役割と連携: 保護者対応、特別な配慮を必要とする児童への対応、不登校時の対応など、教員の業務負担が増加している現状において、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの役割が重要になっている。しかし、財政力のある自治体との配置格差、非常勤勤務による支援の限界、学校現場との連携不足などの課題を指摘。常勤配置の推進と、学校との連携を強化するための仕組み構築を求めた。
  3. 教員採用試験における女性の減少: 民間企業で女性雇用が進む一方で、教員採用試験における女性の受験者数が減少している現状を問題視。給特法に内在する構造的な問題が女性の教員離れを招いていると分析。制度の硬直性を改善し、女性が安心して長く働き続けられる環境構築の必要性を訴えた。

4. 結論と展望

結論

日野議員の質疑は、教員の働き方改革が実効性を伴うためには、国による財政的支援とリーダーシップ、地域間格差の是正、専門職との連携強化、そして教員が働き続けられる環境整備が不可欠であることを明確にした。

今後の展望

今後の展望としては、以下の点が重要となる。

  • 国が主導して、教員の働き方改革に関する具体的な目標とKPIを設定し、進捗状況を定期的にモニタリングすること。
  • スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの常勤配置を推進し、学校との連携を強化するための具体的なガイドラインを作成すること。
  • 教員採用試験における女性の受験者数増加に向けた制度改革を検討し、多様な人材が教員として活躍できる環境を整備すること。

5. 評価

本質疑は、教員の働き方改革における課題を多角的に明らかにし、具体的な改善策を提示した点で重要である。特に、地域間格差の是正や専門職との連携強化など、現状の制度では対応しきれていない問題点に焦点を当てたことは評価できる。本質疑の内容は、今後の教員政策の検討や改善に活用できる。


用語説明

  • 教職調整額: 教員の時間外勤務手当に代わるものとして、給与に一律に加算される手当。
  • スクールカウンセラー: 児童生徒の心理的な問題に対応し、学校生活への適応を支援する専門家。
  • スクールソーシャルワーカー: 家庭環境や地域社会との連携を通じて、児童生徒が抱える問題を解決し、福祉的な支援を提供する専門家。

※AIによる自動要約のため、誤りを含む場合があります。

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