農林水産委員会(2025/04/24)

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質疑者:舟山 康江

目次

3行要約

  1. 食料供給困難事態におけるMM米の活用は限定的である一方、財務省からのSBS米に関する提言や日米交渉におけるMM米枠拡大の報道に懸念が示された。
  2. 漁業協裁の加入率向上に向け、小規模漁業者へのメリット周知や複数漁業種類をまとめた契約方式の推進が求められ、漁業収入安定対策の制度安定化も議論された。
  3. 国内の魚介類消費量減少に対し、水産物の栄養価や簡便な調理法の情報発信を強化し、消費拡大を目指す方針が確認された。

1. 概要

議題である漁業災害保障法に加え、前回質問の積み残しであるミニマムアクセス米(MM米)に関する議論も行われた。米の輸入に関する問題や、漁業協裁の加入状況、漁業収入安定対策、魚介類消費の減少など、多岐にわたる論点が議論された。

2. 主題・主張

舟山議員は、食料安全保障と漁業経営の安定化を主題として、政府の政策の整合性や、現場の漁業者のニーズへの対応について質疑を行った。特に、MM米の運用に関する財務省との認識のずれや、漁業協裁の加入率向上、漁業収入安定対策の制度的安定化の必要性を主張した。

重要な発言・決定事項:

  • 食料供給困難事態におけるMM米の活用は限定的な運用であることの確認。
  • 財務省が閣議決定後わずか4日でSBS米に関する提言を行ったことへの懸念表明。
  • 漁業協裁の加入率向上に向けた取り組みの強化。

3. 重要な論点

  1. ミニマムアクセス米(MM米)の運用と財務省の提言の矛盾: 舟山議員は、食料供給困難事態対策としてMM米を活用する方針が閣議決定された直後、財務省がSBS米の入札前倒しや拡充を提言したことに対し、政策の整合性に疑問を呈した。江藤大臣は、財務省の提言は定例的なものであり、たまたまタイミングが重なったと説明したが、舟山議員は財務省の見識を疑わざるを得ないと強く批判した。この論点は、政府内における食料安全保障に対する認識のずれを示唆している。
  2. 漁業協裁の加入率向上と制度の安定性: 漁業協裁の加入率が携帯ベースで低い状況を改善するため、改正された漁業災害保障法が小規模漁業者にメリットをもたらすよう周知徹底を求めた。また、漁業収入安定対策(積み立てプラスと共済課金の上乗せ補助)が現場から評価されている一方で、予算措置であるため制度の安定性に懸念があるとし、法制化を含めた検討を促した。江藤大臣は、法制化によって弾力的な運営が難しくなる可能性もあるとし、現場の意見を尊重する姿勢を示した。
  3. 魚介類消費の減少と消費拡大策: 日本における魚介類消費量が減少している現状に対し、消費拡大策の必要性を訴えた。江藤大臣は、消費者が水産物を肉に比べて高いというイメージを持っていることや、調理方法を知らないことが原因であるとし、DHAなどの栄養価や、電子レンジ調理のレシピなどを発信していく考えを示した。

4. 結論と展望

結論

本議論を通じて、食料安全保障の確保、漁業経営の安定化、水産物消費の拡大という課題に対する政府の取り組みと、現場のニーズとの間にギャップが存在することが明らかになった。特に、省庁間の連携不足や、制度の安定性に対する懸念が浮き彫りになった。

今後の展望

今後は、省庁間の連携を強化し、現場の意見を反映した政策立案が求められる。また、漁業経営の安定化に向けた制度の安定性を確保するため、法制化を含めた多角的な検討が必要である。さらに、水産物の消費拡大に向けて、栄養価の周知や簡便な調理方法の普及など、消費者ニーズに合わせた情報発信を強化していくべきである。

5. 評価

本議論は、日本の食料安全保障と漁業の持続可能性に関する重要な問題提起を含んでいる。特に、省庁間の連携不足や制度の安定性に対する懸念は、今後の政策立案において留意すべき点である。本レポートは、政策立案者や漁業関係者、消費者など、幅広い層にとって有益な情報を提供すると考えられる。

用語説明

  • ミニマムアクセス米(MM米): ウルグアイ・ラウンド合意に基づき、日本が輸入を義務付けられている最低輸入量(ミニマム・アクセス)の米。食料供給困難事態において活用される可能性がある。
  • SBS米: 国が輸入した米を、輸入業者に売り渡す際に、価格だけでなく品質や用途などの条件を付与して入札を行う方式で輸入された米。
  • 漁業協裁: 漁業者が加入する共済制度で、漁業における災害や事故による損失を補償する。漁業経営の安定化に貢献する。

※AIによる要約のため、誤りがある可能性があります。

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