質疑者:竹詰仁
目次
3行要約
- 竹詰議員はサイバー対処能力強化法案の早期実施を求め、平大臣は法案提出遅延の理由として憲法21条との関係など多岐にわたる検討事項があったと説明。
- 議論では、重要インフラへのサイバー攻撃事例や攻撃元の特定状況、官民協議会の具体的な運営方法や民間事業者の参加インセンティブなどが焦点に。
- 政府は、情報共有における民間事業者の負担軽減や情報管理の徹底を図りつつ、サイバーセキュリティ能力の向上を目指す方針を示す。
1. 概要
テーマはサイバーセキュリティ対策強化であり、特に政府提出の能動的サイバー防御等に係る法案(サイバー対処能力強化法案)について、その必要性、効果、課題を議論し、法案の早期実施を訴えている。
2. 主題・主張
竹詰議員は、日本におけるサイバー攻撃の現状と、それに対する法案の必要性を強調。法案によって官民問わず重要な機能や事業施設に対するサイバー攻撃を防御できることを期待し、早期の法案成立と施行を求めている。
- サイバー攻撃による被害事例(病院、港湾)を提示し、対策の必要性を訴え。
- 法案によってサイバー攻撃を「ほとんど防げる」状態になることを期待。
- 官民連携による情報共有の重要性を指摘。
3. 重要な論点
- サイバー対処能力強化法案の必要性と効果:
- 竹詰議員は、徳島県の病院や名古屋港など、実際に発生したサイバー攻撃の被害事例を挙げ、日本の重要インフラに対するサイバー攻撃の脅威が増大していることを指摘。
- 法案の成立・施行によって、官民連携による情報共有や対策が進み、サイバー攻撃による被害を低減できると期待している。
- 平大臣は、サイバー攻撃は高度化しており「全てを防ぎ切る」ことは難しいとしつつも、迅速な状況把握と対処によって被害を低減することは可能であると答弁。
- 欧米主要国と同等以上のサイバーセキュリティ能力の目標:
- 竹詰議員は、国家安全保障戦略における「サイバー安全保障分野での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させる」という目標の具体性を問う。
- 平大臣は、政府機関のシステム常時評価、能動的サイバー防御の導入、新たな組織の設置などの取り組みを通じて実現を目指すと説明。具体的な指標については言及なし。
- 官民協議会の運営と民間事業者のインセンティブ:
- 竹詰議員は、法案に規定される官民協議会の具体的な運営方法や、参加する民間事業者の範囲(基幹インフラ事業者、サプライチェーン、ベンダーなど)について質問。
- 参加事業者へのインセンティブとして、政府からの高度な情報提供を挙げつつ、情報管理の徹底と罰則強化についても言及。
- 民間事業者からは、情報提供者の保護と過度な負担の軽減を求める意見が出ていることを指摘。
4. 結論と展望
結論
竹詰議員は、サイバーセキュリティ対策強化法案の早期成立と施行を強く求め、日本のサイバーセキュリティ能力向上に期待を示している。しかし、法案の効果や具体的な運用方法については、さらなる検討が必要である。
今後の展望
- 法案の早期成立と施行に向けた議論の加速。
- 官民協議会の具体的な運営方法の策定。
- 民間事業者のインセンティブ向上と負担軽減策の検討。
- サイバー通信情報管理委員会の具体的な組織体制と機能の明確化。
5. 評価
本質疑応答は、日本のサイバーセキュリティ対策の現状と課題、今後の方向性を示す上で重要である。特に、重要インフラへのサイバー攻撃対策、官民連携のあり方、情報共有のインセンティブ設計などは、今後の議論において注目すべき点である。 活用シーンとしては、サイバーセキュリティ関連政策の立案、企業におけるサイバーリスク対策の検討、国民への情報啓発などが考えられる。留意点としては、法案の効果を過信せず、継続的な対策と官民連携の強化が必要である。
用語説明
- アクティブサイバーディフェンス (能動的サイバー防御): 攻撃者のシステムに侵入し、攻撃を無効化したり、情報を収集したりする防御手法。従来の受動的な防御策に加え、より積極的にサイバー攻撃に対処する。
- ランサムウェア: コンピュータシステムをロックし、データの復旧と引き換えに身代金を要求するマルウェアの一種。近年、病院や企業を標的とした攻撃が増加しており、社会的な脅威となっている。
- サプライチェーン: 製品やサービスが顧客に届くまでの、原材料の調達、製造、流通、販売など一連の流れ。サイバー攻撃者は、サプライチェーンの脆弱な部分を狙って攻撃を仕掛けることがあり、サプライチェーン全体のセキュリティ対策が重要となる。
※AIによる要約のため、誤りがある可能性があります。
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