法務委員会(2025/04/23)

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質疑者:円 より子

目次

3行要約

  1. 円議員は、ICCが直面する各国の圧力と、日本の支援のあり方について政府に見解を質し、ICCへの支持を明確に示すよう求めました。
  2. 政府は、ICCを支持する姿勢を示しつつも、米国の制裁に対する共同声明への不参加や、東京事務所設置への積極的な姿勢を示さず、慎重な対応に留まりました。
  3. 法務大臣は、ICCの重要性を認識し、外務省と連携してICCの活動を支援していく意向を示しました。

1. 概要

国際刑事裁判所(ICC)の現状、特に各国からの圧力や日本の支援状況について政府に質問し、政府側の答弁をまとめた。ICCの活動に対する日本のコミットメントと、国際的な法の支配に対する姿勢を明確にすることが目的である。日本が最大の資金拠出国としてICCを支援する一方で、ICCへの圧力が強まる中、日本政府の対応が問われている。

2. 主題・主張

円議員は、ICCが各国からの圧力にさらされる中、日本政府がICCの独立性と安全を尊重し、積極的に支援すべきだと主張している。特に、米国によるICC関係者への制裁の影響や、共同声明への不参加を問題視し、具体的な支援策(東京事務所の設置等)を提案している。

  • 日本政府はICCを支持する姿勢を明確にすべき
  • 米国による制裁に対して具体的な撤回に向けた働きかけを行うべき
  • ICCの活動を強化するための具体的な支援策(東京事務所設置、特権免除協定締結)を検討すべき

3. 重要な論点

  1. ICCに対する国際的な圧力と日本の対応: ロシアによる主任検察官の指名手配や、米国による制裁など、ICCに対する国際的な圧力が強まっている。円議員は、日本政府がこれらの圧力に対してどのように対応しているのか、特に共同声明への不参加理由を追及。政府側は、様々な要素を総合的に勘案した結果だと回答し、米国への働きかけは行っていると説明。
  2. ICC支援のための具体的な施策: 円議員は、ICCの広報拠点として東京事務所を設置することや、特権免除協定を締結することを提案。政府側は、東京事務所設置については定額国間での議論が必要であるとし、特権免除協定についても、地域駐在員配置に関する議論の状況を見極めつつ検討すると回答。
  3. 国内法整備の現状: ICCローマ規定に基づき、国内法で処罰できない犯罪(民用物に対する故意の攻撃の未遂犯など)について、円議員は法制化の必要性を指摘。政府側は、現行法で処罰できないものは極めて限られており、新たな罰則を設けるまでの必要性を認めるには至っていないと回答。

4. 結論と展望

結論

日本はICCの最大の資金拠出国として、その活動を財政面で支えている。しかし、国際的な圧力が高まる中、日本政府はICCの独立性を守り、その活動を支援するためのより積極的な姿勢を示す必要がある。

今後の展望

今後は、定額国間の議論に積極的に参加し、東京事務所の設置や特権免除協定の締結など、具体的な支援策を検討する必要がある。また、国内法整備の現状を見直し、ICCローマ規定との整合性を高める努力も求められる。さらに、米国との対話を通じて、ICCへの制裁撤回に向けた働きかけを継続することが重要となる。東アジア情勢が緊迫する中、国際司法への信頼を維持するためにも、日本の積極的な関与が不可欠である。

5. 評価

本質疑応答は、国際刑事裁判所(ICC)の活動に対する日本のコミットメントと、国際的な法の支配に対する姿勢を明確にする上で重要である。ICCを支援することは、人道に対する罪や戦争犯罪などの重大な犯罪を裁き、国際社会の平和と安全に貢献することにつながる。本レポートは、政府関係者、国際法専門家、NGO関係者など、ICCに関心を持つ幅広い層にとって有益な情報を提供する。ただし、政府側の答弁は慎重な表現が多く、具体的な行動計画が明確でない点が留意点である。


用語説明

  • 国際刑事裁判所(ICC): ジェノサイド、人道に対する犯罪、戦争犯罪、侵略犯罪といった重大な国際犯罪を犯した個人を訴追・処罰する、独立した常設の国際司法機関。2002年に設立され、オランダのハーグに本部がある。国際的な法の支配を促進し、戦争犯罪の抑止に貢献することが期待されている。
  • ローマ規定: ICCの設立根拠となる条約。ICCの管轄権、手続き、犯罪の定義などを規定している。加盟国は、ローマ規定に定められた義務を履行する必要がある。日本は2007年にローマ規定に加盟している。
  • 定額国: ICCの予算に分担金を拠出する国。分担金は、各国の経済規模や人口などを考慮して決定される。日本はICCの最大の資金拠出国であり、ICCの活動を財政面で支えている。

※AIによる要約のため、誤りがある可能性があります。

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